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  • 執筆者の写真yuj

満天の星空の下で 〜本編②〜


ドライブにも慣れてきました。

コチラの続きです)



ノースキャロライナ州の友人宅でサンクスギビング・ホリデー

を挟んで一週間ほど滞在。


ネイティブ・アメリカンの居留地を訪れるなら、ニューメキシコ州

へ行くといい、とアドバイスをもらい、一路、ニューメキシコ州、

アルバカーキという街へ向かっていました。



朝から晩までひたすらドライブ。

1日1州超えて、安いモーテルに泊まる。

毎日、約300〜500mileほどの運転。

(500〜800km=東京〜大阪間が約500kmです)



Nちゃんがギターを弾いてくれ、歌いながら、

ラララ〜、ドライブ♪




テキサス州を走っていました。



満天の星空。


「あっ!流れ星!」


生まれて初めてあんなにはっきりとした流れ星を。





すると、今度は飛行機でもない物体が瞬間移動???



「UFOだ!!!!」




視界に入るのは、星空と道のみ。

ひたすら空を見上げながらの運転。




すると、アクセルを同じように踏んでるのに、進みが悪い。


「SAM、どうしたの?がんばれ!」



メーターを確認すると、ガソリンの目盛りがEより下を指しています。



ヤバイ!

止まっちゃう!



祈るような気持ちで、SAMに話しかけるも、次第にプスプスーッ

という音と共に、停車。


かろうじて路肩に止まりました。



「あー、なんてバカなんだろう!!」



UFOに夢中になり過ぎて、気付くのが遅すぎました。



時間は夕刻時。

辺りは真っ暗。

田舎のハイウェイは街頭もなく、月あかりのみ。



季節は冬。

このまま夜を明かす事は出来ません。



通行車はほぼなし!



携帯電話のない時代。

とにかく、公衆電話がある所まで連れて行ってもらおうと、

人生初のヒッチハイク。



ビビりながら、ハイウェイに。


真っ暗なので車が近づく度に飛び跳ねて助けを求めます。




すると、4台目くらいでボロボロの車が止まってくれました。


女性であることを祈りながら走っていくと・・・



40代くらいのおじさん。汗



事情を話すと、次のEXITでガソリンを買って戻ってくれるとのこと。




怖い・・・。

信用できるか、わからないし。



でも選択肢がありません。



腹をくくって車内へ。


英語が話せないNちゃんが必然的に2ドア車の後部座席へ。

私が助手席。



助手席からドアを開けようとすると、



何これ?!?

開かない!!!


どうゆうこと???



冷静を装って聞くと、壊れてて内側からは開かないのだとか。



いやいや、もう、ヤバイでしょ?



勝手に脳裏をよぎる、新聞記事。


「日本人女性2人、レイプの挙句、殺人か?!」



そんな想像を打ち消しながら、走行中はどうやって逃げるか、

ばかり考えてました。



たわい無い話をしてたと思います。

(覚えてない!)



程なくして、GASマークのあるEXITで下車。


街明かりもない、田舎道。


どこへ連れて行かれるのか・・・時間だけが過ぎてゆく。


もう、心臓が飛び出るかと思うくらい、ドクドク言ってました。




すると、一軒のガソリンスタンド。



停車すると、助手席のドアを開けてくれることなく、サッと

出ていきました。


私は運転席側から出て後を追うと、購入したポリタンクに

ガソリンを入れている彼の姿。




ホッと一安心。


張り詰めた緊張感がほぐれました。



お金を差し出すと、なぜか拒まれる。



は?



「ダメだよ、受け取ってくれないと困るよ!」


と言うと、



「テキサスの田舎街で、良いおじさんに出会った、

と覚えてくれてるだけでいいんだ。」







もうね、今までの緊迫状態から急に心はホッコホコ!

暖かいものが体中を駆け巡ります。


あ〜、だから旅が好き!



終わりが良かったから言えるのですが、ね。




という訳で、初めてのヒッチハイクは最高の思い出に。





そして、まだまだ旅は続きます。




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