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  • 執筆者の写真yuj

ナンパ? 〜本編④〜


アルバカーキでのアパート暮らしも残りわずか。

コチラの続きです)



この街で1ヶ月過ごす間に、


アパートの住人と仲良くなって一緒に遊んだり、

部屋にこもり、Nちゃんと歌を作ってみたり、

ミュージカルを観に行ったり、

LAへミレニアム・ニューイヤーを祝いに行ったり、

もちろん、ネイティブ・アメリカンの居留地を訪れたり、


と、生活しながら楽しみました。



出発の時が迫ってきた、ある日のこと、


事件は起きました。



街中を運転中。

信号で停車。


となりに止まった車の男性が何やらこっちに向かって

言っているのが視界に入ります。



またナンパか・・・


面倒くさいので無視。


というのも、ここでは黒髪ってだけでモテたんです。

モテる、というか、車で信号停車する度に、何やら言ってくる。


窓を開けて、何?と聞くと、


「イカしてるね〜♪」


みたいな。




信号が青になって発進。



すると、早朝でもないのに、霧??


いや、霧じゃない。

煙!


うっすら。


と思ったら、モクモクと。


どこから??



ひょー!

SAMのバンパーからだぁぁぁ!!



メーターを確認するとHを振り切っています。




そう、となりに停車した男性、

この煙を教えようとしてくれてたんです。



急いで窓を開け、となりを走行中のおじさんに助けを求める。



「助けてーーー!!」


すると、一番近い修理屋さんを教えてくれました。



爆発するかと思いました。

危機一髪。



そのまま、SAM、入院。

オーバーヒート。


パイプのような部位が割れていて、交換が必要とのこと。


元々10年落ちのご老体。

急に長距離運転ばかりさせられ、無理がたたっていたのかも

しれません。


が、何せ車には詳しくないので修理屋に持っていく度に、


「ここを修理した方が良い」

「これもチェックしておこう」


と本当かどうかわからないまま、あちこち修理。

SAMは入退院を繰り返しました。



ある朝、SAMのエンジンをかけると排気ガスがモクモク。

どうしたものか、頭をかかえていたら同じアパートに暮らす

というおじさんが、車に詳しいとの事でみてくれることに。


今までの修理の経緯と共にレシートを見せると、



「ひどいぼったくりだな。」



の一言。




この旅で良い出会いも沢山ありました。


が、


こういう事があると、落ち込みます。



「あーあ、日本に帰りたいな・・・」



日本の良さが身に沁みます。

どこに行っても明朗会計。

相手が外国人だろうと誰だろうと。



日本のそういうとこ、世界に誇れるな。


そんなことを痛感する出来事。



それでもまだ、旅は続きます。



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